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過酢酸製剤の化学的性質や特徴などご紹介します。

過酢酸製剤の化学的平衡と利用後の分解について

○ 過酢酸製剤は製剤中でもPAAはCH3CO3H → 2CH3COOH+O2のように自発分解し減衰しますが、一部は酢酸とH2O2からCH3​CO3Hに再合成

 さこの反応が繰り返され安定ではありません。自発分解の過程で発生する酸素を逃がすため、キャップには小さな穴が空いています。

○ 水を加えて消毒薬としたPAAはCH3​CO3​H+H2O→CH3​COOH+H2O2のように加水分解され、生じたH2O2は光化学的に分解し、H2O2 → • OH(ヒドロキシラジカル)のようにフリーラジカルが生成し、その強い酸化力が微生物に殺菌的に作用します。これが過酢酸製剤の作用機序です

 残余のH2O2は 2H2O2 → 2H2O+O のように水と酸素に分解します。また残余の酢酸は好気条件下で微生物により酸化され、         

  CH3​COO​H+2O2→2CO2+2H2O  のように最終的に炭酸ガスと水に分解します。なお、酢酸はVFAとしてふんにも多く含まれています。

 このように、過酢酸製剤は噴霧後,環境負荷が少なくクリーンです。

​ 

​           CH3​COOH             H2O2              CH3​CO3​H(PAA)                H2O​

〇 過酢酸製剤の原液中の過酸化水素(H2O2)が6%を超えると「劇物」となり、毒物劇物取締法で取扱規制があります。6%以下ならOK。

〇 過酢酸の減衰を防ぐために安定剤(1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジスルホン酸:HEDPやオクタン酸その他)が添加されていますが、製品

 原液の有効期限はこれらの有無と濃度及びH2O2濃度にかかっているといえます。

 市販のH製品のようにH2O2が26%だと有効期限はある程度延びますが、6%を越えると劇物管理が必要です。このようにH2O2はPAAの再合成

 に必要ですが、6%以下に抑えて、他の安定剤の作用で有効期限が18ヵ月以上(実際には約24ヵ月)の製品が上市されています。

○ 食品添加物としての過酢酸製剤の成分・規格はPAA12~15%、酢酸30~50%、H2O2 4~12%、HEDP<1%、オクタン酸<10%です。

 しかし、オクタン酸は任意成分なので、SDSに記載されていないことが多いようです。

○ 過酢酸の食品への含有量は噴霧液または希釈液1kg中に鶏の食肉にあっては2.0g(2,000ppm)以下、牛及び豚の食肉にあっては1.8g(1,800ppm)以下、果実及び野菜にあっては0.080g(80ppm)以下とされています。いずれも表面噴霧のみが認められています。

〇 環境関連では次の規則があります。

 pH2以下の強酸とpH12.5以上の強アルカリは特別管理廃棄物として、使用事業者が管理者を置いて、保管・産業廃棄物として処理する。

 また、水質汚濁防止法の排水基準の許容限度は海域以外でpH5.8~8.6と規制されています。

ABConsultingは農場HACCPPの推進企業です

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